アインシュタインの相対性理論の世界では空間が湾曲する。

      2021/05/12

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日本から地球の裏側にあたるブラジルへ旅をする場合に最短距離を
取るならば、地球の内部を直線に反対側に抜ければよい。

しかし、それは物理的に不可能である。
地表に沿って移動する以上、奇跡は湾曲した形にならざるを得ない。

アインシュタインの世界では時間も湾曲する。
独創的発想は、はたから見ると怠惰な時間を過ごしているように見える

人間から生まれる。
数学者の岡潔の「多変数解析函数論」もその世界で解析された。

ただの特許局の職員であったアマチュアのアインシュタインが「相対性理論」
を発想すること自体が天才的で奇跡的なことである。

「ワーキングメモリー」という概念が最近使われるが、何かと言うと記憶に
ついての考え方である。

今までは長期記憶と短期記憶の存在が一般的であったが、そこに別のタイプの
記憶があると、みなされるようになった。

私たちが聴覚情報を蓄えておくのは「前頂葉」である。
アインシュタインが障害を負ったのは、ここである。

前頂葉が働かないと耳で聞いた内容を反芻することが困難となる。
アインシュタインが子どもの時、暗記が苦手で話すことが上手くなかったかだ。

ワーキングメモリーには「ループ」と「メモ」が備わっているが、ループが
作動しないと、システム全体はメモに多く依存するようになる。

そのためメモの機能がより拡張するのである。
音の貯えができないために、視覚イメージのひらめきに卓越した能力が開花する。

普通の人間は聴覚を介して入ってきた情報に関しては、しばらくの間それを反芻
することができるが、視覚情報については同じことを実行するのが難しい。

ところが音韻ループが障害により普通に働かなくなると、視覚情報のためのループ
ができ上がることがある。

それに加えて、音についてのループがないと、視覚イメージを思いのままに操作
できるようになっていくらしい。

この能力がアインシュタインの誰も思いつかなかった「宇宙の姿」を作り出すこと
ができる能力の根幹を生みだした。

「天才はなぜ生まれるか」正高信男著ちくま新書参照

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