聖書は救世主出現を約束した、ユダヤ人だけを救うメシアだ。

      2020/11/03

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救世主の先触れとして預言者もあらわれると信じられた。
預言者とは「予」言(未来を見通す)ではなく、神の言葉を

「預」かって伝えるとの意である。
ナザレ村の乙女マリアを天使ガブリエルが訪れた。

ガブリエルは神の御言葉を仲介した。
まさに衝撃的な告知である。

「あなたは神の恵みを受けた、生れてくる男児にはイエスと
名づけよ」

生れてくる子は神の子であるとガブリエルは言った。
イエスとはヘブライ語で「神は救いなり」という意味である。

マリアは大工のヨセフと婚約中であった。
ガブリエルはヨセフにこのことを説明した。

12月の24日にベツレヘムに夫婦は到着した。
翌朝マリアは厩で男児を出産した。

紀元14年ローマ皇帝がアウグストゥスからティベリウスに代わると
ガリラヤ湖西岸にティベリアの街が作られた。

後年イエスはガリラヤを中心に布教活動を行うようになるが
このティベリアの町には足を踏み入れなかった。

イエスは母から「神の子」であると聞かされていたのだろうか。
ヨセフはイエスが19歳の時に亡くなったとされる。

イエスは孤独な修行をしていた。
イエスの「神の国運動」と呼ばれる伝導はわずか三年ほど。

その大部分はガリラヤ湖北西部で展開され、弟子たちから選抜された
十二使徒のうち十一人までがガリラヤ出身者であった。

「求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん」
「狭き門から入れ」イエスは教えを説いた。

イエスの声望は増していった。
さまざまな女性たちもイエスと関わりマグダラと呼ばれるマリアたちが

行動を共にした。
イエスに付き従うユダの心にイエスを売らんとする思いが生れていく。

裏切り者のユダの合図で兵がイエスを縛りあげた。
ユダは後に首を括る。

イエスがゴルゴダの丘への一歩を踏み出したのは十三日の金曜日
早朝である。

磔刑というものは絞首刑やギロチンと違い、速やかな死をもたらす
ものではない。

血は循環せず、呼吸困難におちいり失神をして悶え死ぬ拷問である。
キリスト教における最も重要な祝日は、復活祭イースターだ。

死から三日後に復活し、神になった記念日である。
イエスは復活後四十日間この世にとどまり昇天した。

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