時間、場所から独立した科学的真理は政治や社会に依存する。

      2020/05/28

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ひとつの力学的な例として、常に変化してきた太陽系に関する
理論に、ギリシャの天文学者ヒッパルコスは、地球こそが

宇宙の不動の中心だという仮説にもとづき、既知の惑星運動を
周転円の複合体によって説明する最初の包括的な図式を開発した。

その一世紀前にアリスタルコスが、天体は太陽を中心に回っている
という単純な説を提唱していたのに、なぜ複雑な数学を使って新しい

図式を作る必要があったのか。
ふたつの理由が存在する。

第一にヒッパルコスの図式がうまく適合したからである。
その図式により、既知の惑星の位置を予想することができた。

これは天文学にとって重要なことであり、儀式の予定をたてる
ために不可欠なことであった。

第二の理由は、地球が宇宙の中を飛んでいるという事実は
吸収力の豊かな子供時代に教えられていないかぎり、受入れ

にくいものなのである。
二世紀後にクラウディオス・プトレマイオスがヒッパルコスの

仕事を受けつぎ、プトレマイオス説と呼ばれてその後14世紀
にもわたって機能しつづけ、地球中心説にまで発展させたのだ。

その説は、やっと1543年になって太陽を中心とした惑星軌道の計算
が可能なコペルニクスの数学的システムに、その地位を譲った。

新しい物理学には対応原理という基本的な道具があって、それは新しい
説が有益で過去の業績を無駄にすることなく知識を提供するものと

なるには、旧説を限定つきで取り込みながらそれにとって変わらなく
てはならない。

すべての事実には多くの理論が付属しており「自然」とは一部は
ありのままに、一部は我々の望みどおりに現れる傾向がある。

コペルニクスが亡くなって150年経った後、ガリレオガリレイが
登場し、アイザック・ニュートンが運動の三法則をまとめた。

1781年にウィリアム・ハーシェルが発見した天王星がニュートン
の法則とちがった軌道をもっており、1856年にイギリスのアダムズ

とフランスのルヴェリエが、天王星の不規則な動きは、その先に
ある別の惑星の存在に起因すると結論したが、これが海王星である。

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