我々は物質文明から距離をおき「ゆっくりと」生きるべきだ。

      2020/03/19

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機械は思い通りに動いているのに、それを使っている
人間の生活は思い通りにいかないのはなぜだろう。

曹洞宗の開祖道元(1200~1253)曰く、そうなるのは私たち
現代人の生きる尺度が誤っているからだと喝破した。

生きていけないと悩むのは人間だけである。
自分というものが解らなくなることで、鬱になる。

春になり梅の花、桜の花、たんぽぽ、こぶしの花が咲くことで
昔の修行者たちは宇宙の真理を悟った。

「一華五葉」に開くという。
ここには何らの理屈もないと達磨大師は言われた。

「山は流れ水は流れず」と道元禅師は言われたが、これは人間の
考え方の影響を受けず、自然の姿の在り方を学べということだ。

道元の提唱する生き方は「無目的」の生き方である。
そのことを、うを水をゆくに、ゆけども水のきはなしと言った。

優曇華を拈じて瞬目す。
目を瞬かせる瞬目である。

お釈迦様が瞬目したとき二祖である迦葉は仏性の心を悟り微笑した。
その微笑する姿を見て釈迦は、仏性の心が迦葉に伝わったと言った。

これが面授、眼授という宇宙の力である。
目は口ほどにものをいう、ということである。

現代人は進歩には強いが退歩には弱い。
進歩に勇気はいらないが、退歩には勇気と工夫が必要である。

退歩とは自分の原点に戻ることである。
座禅とは人間の退歩の姿である。

道元「禅」の言葉 境野勝悟著 三笠書房

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