日本人は「老いと死」を射程に入れつつ思考せねばならない。

      2020/03/16

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昭和という時代を考えた場合、大きな出来事は
戦争と占領と高度成長である。

平成という時代は戦争はないが、サリンと地震と
原発事故に言いつくされる。

どちらの三つも缶詰みたいな物である。
思想の缶詰なのだ。

アメリカの社会学では、妻を殴る夫の息子は
しばしば妻を殴る。

今や従姉弟と結婚する人はいなくなった。
私の世代の二代前には何ぼでもいたのである。

塊の大衆とバラバラの大衆と二つの矛盾概念
が存在している。

昭和のアメリカによる占領は、マッカーサー元帥に
よって行われたが、優れた統治であったと思われる。

農地改革を行い日本人では作れなかった戦争放棄憲法
作成に関与し、伝染病を排除し、食料を与えた。

残念なことは官僚制度と東大を解体しなかったことである。
商工大臣を無罪にしたことは禍根を残した。

戦前は駐在領事が多数のユダヤ人にビザを発券し命を救った
勇気ある人間のいる国であったが、戦後同じことを行った

のは国連高等弁務官の緒方貞子さんくらいである。
亡命者の受け入れに関しては法的根拠として法務大臣の裁量

によるもので、裁判所はこの事にまったく消極的な態度を
続けるのみで日本人の思想的未熟さが表われている。

平成に起きた三つの事件災害は自国で対応するしかない
問題で、日本人の叡智が世界に問われる。

 - 禅・哲学