「健康」とは心身ともに健全な事で「健康診断」は精神を病む。
2019/12/24
現在、欧米ではガン検診を否定する大きな潮流が
生れています。
2016年に「なぜこれまで一度も、ガン検診による救命が示されて
いないか」という世界有数の総合医学雑誌の論文がありました。
日本ではガンが急増しています。
2006年に66万人だった新患総数が2016年には101万人となりました。
特徴的なのは前立腺ガンなど、検診受診が勧奨されている部位の
ガンほど、増加が著しいことです。
乳がんは10年間で80%増加し、前立腺ガンは120%増加しました。
こうして発見することは成功しましたが、死亡率は上昇した。
日本は近年、胃がんや肺がんなど全ガン死亡率が減少している
最中の出来事です。
健康診断について日本人は無知です。
欧米には職場の検診も人間ドックも存在しません。
それにより、人間を健康にして寿命を延ばす「データ」が得られ
かったからです。
ガン検診が死亡数を減らすというのは、誤解ないし幻想の世界です。
前立腺ガン、乳がん、甲状腺がん、胃がんなどにおいても、早期発見
が無効であることを示しています。
私の経験では1980年代までは企業主体の従業員に対する健康診断の
強制はなく、90年代に入ってから、当時はバリウムを飲んで写真を撮り
胃カメラを写すという検診内容でした。
地方自治体のガン検診推奨は21世紀になってからの事でしょう。
厚生労働省が法律を作ったことが原因です。
場合によっては国民の健康をかえって損なう官僚の公共事業
のようなものです。