俳句における四季の情緒は「和歌の世界」のわびには敵わない。
2019/11/30
「茶番」という言葉がある。
これは「茶番狂言」の略したものである。
ありふれたものを材料として、しぐさで滑稽なことを
演ずる座興のことで歌舞伎の楽屋内から発生した。
そのときの当り狂言をとってきて芝居がかりで
そのもじりをやったものである。
これを逆さまにした「番茶」は専門的には規格外の
品物をさす。
夏以降に収穫した三番茶、四番茶からくるので
晩茶とも書いた。
北海道、奥羽、京都では「ほうじ茶」である。
「番」には日常的なという意味がある。
私が生れる少し前、1949年公開のウィーンを舞台にした
イギリス映画「第三の男」が公開された。
監督はキャロル・リード、脚本はグレアム・グリーンで
ジョセフ・コットンとオーソン・ウェルズが名演した。
音楽はアントンカラス、このテーマソングは恵比寿駅の発車
メロディーであり、阪急梅田駅の終電メロディーでもある。
戦争の影を背負った人々の姿を巧みに描いた映画です。
オーソン・ウェルズは良い役者になりました。
「しょったれの身にスカートのよき」野坂昭如
潮垂れたとは神戸言葉で、あわれな、涙にぬれたという意味です。
このしおたれたが、「しょったれ」になる訳です。
この句の「身に」はミニスカートにかかっているというものです。
「足袋をあぶりて履かすしののめ」丸谷才一
江戸時代の恋愛ととって、男が朝帰ってゆくときに、女が足袋を
あたためて履かせてやるのだが、東雲なので遊女となる。