台風の進路は「微分方程式」で簡単に予測することが出来る。

      2019/08/08

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高等学校から数学が得意で、微分積分がよく理解できた人は
現代の社会で起きている自然現象やスマホなど、その仕組み

については実は解っていないケースが大変多くあることに
気づいていないことが良くあります。

最大の原因は微分積分がきわめて実践的な学問であり、社会の
あちこちで役に立っているからなのです。

今20歳の理科系の人に、化石の年代測定やゴルフの知識、高層
ビルの耐震性、子供の成長、胃カメラなど聞いても微分積分との

関連性については想像ができないと思われます。
仕事をやっていく上で話題性として、この知識は役にたつのです。

なんとGDPの伸びからスポーツ、文化、歴史、趣味、経済、法律
心理学にまで微分積分の影響が及んでいます。

私たちが立っている地球は山に行かない限り、平面ですが実際は
地球は球体であり平らではありません。

微分積分とは、なめらかに変化する現象のすべてを取り扱うもの
で、その曲線で囲まれた面積や体積を計算するのが、積分の役目

であり、曲線の各点で接線(地球では水平線・地平線)を引いて
その地点での状態を調べてみるのが微分なのです。

エジプトでは紀元前10世紀には円の面積を求めるために「円周率」
を計算していましたから、積分の考え方は大変大昔から使われていた訳です。

しかし微分は積分に比べてその発展が遅くなったのです。
実に18世紀のニュートンの時代まで微分の計算方程式は待たねばなりません。

原因は「無限」という問題でした。
問題を難解にしたのはギリシャ人です。

積分は面積に関係します。
積分の思想は紀元前3世紀頃には芽生えていきました。

しかし微分が確立するのは17世紀から18世紀のデカルト、パスカル
ニュートンによるもので、2000年の時間の差が存在します。

理由は微分が積分よりも抽象的であるからです。
積分は面積計算で、微分はグラフの傾きを求めるものです。

たとえば物価と物価上昇率の関係は(人口と人口増加率)物価変動を
微分したものが物価上昇率になります。

人口の増加率つまり変動率によって、人口が増えていくか減少するのか
日本の場合も1975年当時から解っていて、2010年にピークを打つこと

は答えが出ていたのですが、国は政策を誤り対策も打たず人口が増えて
いる間は35年間も痴呆状態であったわけです。

少なくとも1990年に対策を初めていたならば、現在の状況にはならず
フランスなみの結果は出ていたことでしょう。

「微分と積分 なるほどゼミナール」岡部恒治著 日本実業出版社発行
1982年10月30日初版

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