営業マンの締め切りと、小説家の締め切りはどちらが厳しい。

      2018/11/14

DSC07543

DSC07181

義務の遂行とは、並大抵のことではない。
けれども、やらねばならぬ。

なぜ生きてゐるか。なぜ文章を書くか。
いまの私にとって、それは義務の遂行の為であります。

と答える他は無い。
金の為に書いてゐるのでは無いようだ。

先日も野道をひとりで歩きながら、ふと考えた。
「愛といふのも、結局は義務の遂行のことではないのか。」
「義務」太宰治

灰色の皺はエルキュール・ポワロの「灰色の脳髄」を真似て
苦しまぎれにこの題としたのだが、ポワロの脳味噌の働き

は、作者クリスティの脳味噌の活動だったことはもちろんで
ある。

ある系列の推理小説には「何という神の如き明察であろう」
と作者が推薦する名探偵が、登場するが、これは作者の脳味噌

の働きを誇示していて微笑ましい。
人間の脳味噌はだれでも灰色がかった白さをしているように

思われるが、実際は頭蓋骨を開いたとき、それはうす紙に包装
された高級果物のような淡紅色を帯びて現れる。
「灰色の皺」松本清張

何十年か生きていれば恥ずかしかったことも色々と経験する
だろうけれど、そんな恥ずかしさにも種類があって、たとえば

転んでパンツが見えたとか脳天気な勘違いとかそういうのは
もうどうでもよくて、わたしたち、れっきとした社会人なにだから

やはり格別の恥ずかしさというのはいわゆる「信用」に絡んで
くるのじゃないかとそう思うのだ。
「愛の対応、余生は反省」川上未映子

 - 言葉・文章