「水滸伝」にある「人に千日の好み無し、花に百日の紅無し」。

   

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巻頭言は「人に千日もつづく友情はなく、花に百日も
色あせないものはない」という意味です。

人の心は変わりやすく、世の中も移ろいゆく比喩で
中国人も日本人と同様に、方丈記の心を持っていたのか。

水滸伝は他者を全面的に信ずると、裏切られたときに
回復不能の打撃を受けるとある。

諸行無情と達観することが大切。
アングロサクソンには分かるまい。

杜甫の「貧交行」には、「手を翻せば雲となり、手を覆せば雨」
とあります。

「掌の向きを上下にかえる間にも雲となり雨となる」と境遇
次第で相手の態度がころころ変わり、友情は長続きしない

ことを指摘したものです。
杜甫は、管仲と鮑叔の信頼関係を「この道今人棄つること土の如し」

と嘆いています。
私が思うに、管仲と鮑叔の信頼関係は微妙な感じですが。

「百里を行く者は九十を半ばとす」はもともと
ある人が、後の始皇帝に対して「王は最近驕る傾向があります」

と注意したことから出ているらしいが、勇気のある人もいたものです。
間違いなく、首を刎ねられます。

孟嘗君の言葉に
「人の生は命を天に受くるか、将た命を戸に受くるか」があります。

孟嘗君は五月五日生れで、中国では縁起が悪いと殺されそうになった。
母親が隠して育て、後に成人して父親に会ったとき言った言葉です。

人は運命を天から授かるのか、門戸から授かるのか、と反論したが
五月五日生れの子は、背丈が門戸まで達すると両親を殺すから来ている。

李白「秋穂の歌」
「白髪三千丈 愁いに縁りて箇の似く長し 知らず 明鏡の裏
 何れの処より秋霜を得たる」

李白は白髪三千丈で、年を取った悲哀を断ち切ろうとした。

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