きらめく17歳が終わるとやって来る20代という世代とは。

   

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1藤井萩花

17歳(セブンティーン)という年齢は輝いている。
暗黒の中学校の3年間が終わって、恋する年ごろであり

自分の若さゆえに自分自身に不安感を覚える時代である。
私は50年前にこの宝石のような1年をクラブ活動と恋をして過ごした。

1967年のことだから、お洒落をしたくてもお金と着るもの
自体が売っていなかった。

VANなどのアイビールックが世に溢れたのは20歳のころ。
全共闘時代の受験が終わって大学に入学したころ。

学食では蕎麦は20円、カレーライスは30円であった。
毎日、剣道をやるために大学に通った。

3年前の17歳の時のほうが輝いていました。
なんとなく20代というのは厄介な、あと数年で社会に出る躊躇がある。

「ぼくは二十歳だった。それがひとの人生でいちばん美しい
 年齢だなどと、だれにも言わせまい。」

ポール・二ザン「アデン アラビア」篠田浩一郎訳の冒頭の一節である。
書くポール・二ザンは26歳。瑞々しい思い出としてある青春を

見事に表現している。
哀惜の思いと嫌厭の念をかかえつつ過去を振り返るポール・二ザン

の目に20歳の「ぼく」は、やはり、うつむく青年のすがたを
とっていたのではないだろうか。

詩「うつむく青年」では、うつむく青年に「初夏の陽」が
「射して」いる。

射していてほしい、射していると思いたい。それが、うつむく
青年を見つめるだれしもの願望であろう。

が、本当に初夏の陽が射しているのか。
いくつもの青春が存在する。

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