「借金」を相続しないための、相続放棄の知識。

      2017/12/31

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「相続放棄」とは本来相続人になるはずの人が初めから
相続人ではなかったものとみなされる制度です。

預貯金などのプラスの相続財産より、借金などのマイナスの相続財産
が上回る場合などに、相続放棄すれば借金の相続を避けることができます。

裁判所の司法統計によると、申述件数(利用件数)は2015年は18万件
以上にのぼり、広く利用されています。

相続放棄は原則「3ヵ月以内」にしなければなりません。
相続放棄は手続き自体はさほど難しくないのですが、自分でやると

家庭裁判所に申し立てる手続きですので、間違うと裁判所が判断を
覆すための「即時抗告」を行うことになり大変なことです。

専門家(弁護士、司法書士)に頼むのが懸命でしょう。
民法915条には

相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に
相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。  

つまり相続放棄できるのは、被相続人の死亡日から3ヶ月以内ではなく
相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内です。

相続放棄は家庭裁判所が認めた場合のみの例外的な制度です。
したがって一定の事由があると相続放棄が出来なくなります。

相続放棄が出来なくなる事由の一つに、「処分」をした場面があります。
例えば相続財産を売却したり、誰かに贈与することが該当します。

以下の事柄に該当することを行ったときは、専門家の相談を受けることが
最善の策でしょう。

①遺産分割協議を済ませてしまった
②遺産を売却した、贈与した
③財産的な価値のある遺産について、形見分けをした
④遺産である家屋を取り壊した

相続放棄しても祭祀(さいし)財産は引き継ぐことができます。
家系図、仏壇、位牌、神棚、墓、墓碑、などです。

生命保険は相続財産ではないので、受け取ることができます。
財産の確認で、不動産は法務局で登記簿謄本を取ります。

不動産の有無の確認は固定資産税課税明細書で確認します。
詳しく確認したい時は、名寄帳を市町村役場で取ります。

銀行・信金・農協からの借入は全銀協(全国銀行個人信用情報
センター)に情報開示を申し込みます。

必ず必要になるのは、被相続人の死亡時の戸籍と申述人の戸籍です。
裁判所に提出する「相続放棄申述書」は専門家に依頼しましょう。

原本還付の依頼をしましょう。
管轄家庭裁判所は被相続人の最期の住所地の裁判所です。

この手続きの最も重要なポイントは一度、相続放棄申述書を
提出すると原則取り消しが出来ない点です。
「自分でする相続放棄」碓井孝介参照

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